学習ツール指導マニュアル
チャットボットをつくろう
- 学年
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中学生
- 1
- 2
- 3
①チャットボットを制作しよう
概要
チャット「チャットボットは「チャット」と「ボット」を組み合わせた言葉で、自動的に会話を行うプログラムのことです。
このステップでは、情報通信ネットワークに関する基礎知識や、コンテンツ、双方向性の意味合いについて確認します。また、身の回りの双方向性のあるコンテンツのプログラミングに目を向け、基礎知識を整理します。その後はプログラミングのチュートリアルに進みます。
ねらい
双方向性のあるコンテンツのプログラミングによって問題を解決するために、必要となる知識の確認と制作への意識づけを行うことを目標としています。
ワークシートの設題1では、情報ネットワークに関する知識と、プログラミングの必要性を確認します。設題2では、双方向性のあるコンテンツの便利な面と問題点を確認することで、技術の見方・考え方につながる思考を促し、モラル等の制作上の注意点を押さえます。設題3では発散的なアイデアの創出を行い、制作するシステムへのイメージを膨らませます。
学習のポイント
双方向性のあるコンテンツの具体例を生徒がイメージしにくい可能性があります。その場合は、インターネット上で普段利用している具体的なサービスを例示すると良いでしょう。
【具体的なサービスの例】
SNS / 翻訳サービス / 地図サービス
ステージ内容と解答例
クライアント
サーバ
クライアント
サーバ
クライアント
サーバ
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②チャットボットを制作しよう
概要
このステップでは、制作するシステムの構成をまとめます。制作するチャットボットのユーザとテーマを想定し、具体的な設計を行います。その後は返信内容のプログラミングに進みます。
ねらい
問題発見・課題設定及び、問題解決に向けたプログラムの設計ができることを目標としています。
ワークシートの設題1では、「自分たちで取り組みたい課題」(ニーズ)と「システムで可能なこと」(シーズ)を照らし合わせながら、「作りたいプログラムのイメージ」を形成します。設題2では、イメージを具体化します。その際、プログラミングのチュートリアルでの体験を踏まえ、付加する機能を考えさせましょう。
学習のポイント
問題発見・課題発見では生徒の案が出にくい可能性があります。その場合は、生徒にとって身近な家庭や学校の場面で具体例を示し、思考を促すと良いでしょう。
チャットボットの構成例
(問題)文化祭の取り組みをより多くの人に知ってもらいたい。
(課題)チャットボットを通して知ってもらえるようにする。
・利用者に操作方法のメッセージを表示する。
・利用者の入力内容に対応したメッセージを表示する。
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③チャットボットを制作しよう
概要
このステップでは、ラーニングジャーナルとしてチャットボットの制作過程を記録します。ラーニングジャーナルでは、テーマに沿って取り組んだ内容を時系列で記入していきます。最終的には、学んだ内容を一覧できるポートフォリオになります。
ねらい
制作過程の記録をラーニングジャーナルとして残し、その過程や思考を生徒自身で整理できることを目標としています。ラーニングジャーナルを用いるのは、テーマを意識した思考の広がりを時系列で確認させられるためです。
学習のポイント
ラーニングジャーナルにおける各過程の記録では、次のような内容を記入すると良いでしょう。
【記入する内容の例】
日付 / 作業したこと / 考えたこと
ラーニングジャーナルの記入例
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④チャットボットを制作しよう
概要
このステップでは、自分たちが制作したシステムへの評価を受けて、「考察」と「改善方法の考案」を行います。また、これまでの学習を振り返り、身の回りの生活や社会の中で他にも解決できそうな問題がないかを考えさせます。
ねらい
制作を振り返りつつ、これまでの学びを社会へと繋げることを目標としています。
設題1及び設題2では、自分たちが制作したシステムへの評価をまとめつつ、制作・改善のプロセスの体験的に学習します。設題3では、これまでの学びを一般化し、生活や社会の問題に適用できるようにし、学びを深められるようにします。
学習のポイント
制作を終えたチャットボットは、他のグループの人に公開してレビューを受けることができます。レビューの集計結果を分析して、修正のポイントや改善方法を考えさせましょう。
レビューの解説
レビューでは、生徒同士でプログラムを評価しあうことで、互いを高めあうことができます。また、レビューの観点は表の5つで構成されており、世の中の製品やシステムを評価する際にも役に立つ内容になっています。